深層崩壊いち早く発見、京大開発
京都大防災研究所のグループが既存の地震計を使い、豪雨や地震で起こる「深層崩壊」がいつどこで起きたかをいち早く捉えられるシステムを10日までに開発した。深層崩壊では、山の斜面が表層土だけでなくその下の岩盤から大規模に崩れ、大量に流れ出した土砂が川をせき止め、危険な土砂ダムの形成や決壊をもたらす。
山田真澄助教らは全国約千カ所の地震計の観測データを使い、地震で記録される地震波とは違い、振動が徐々に大きくなる特有の波形を見つけ出した。2011年の紀伊半島豪雨の際の波形を解析したところ、航空写真で確認された奈良県や和歌山県の深層崩壊の場所とほぼ一致したという。
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