国がずさんな審査に基づき、原爆症の認定申請を却下したのは違法として、長崎市で被爆した岡山県の男性(72)が慰謝料など計300万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、岡山地裁は23日、国に30万円の支払いを命じた。男性は提訴後に原爆症と認定されている。
原告側弁護士によると、原爆症認定をめぐり国家賠償が認められたのは1998年の京都、2009年の広島両地裁の判決に次ぎ3例目。
男性は原爆投下時、長崎県長与町に疎開。約10日間、爆心地から約400メートルの長崎市内に通った。08年にがんの診断を受け、証明書を提出して認定申請したが却下され、11年に提訴した。
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