(上)【大分ー大分商】9回表大分2死二塁、河室の左前打で三浦が同点のホームイン=別大興産スタジアム(下)34季ぶり6回目の優勝を果たした大分ナイン
第134回九州地区高校野球大会県予選最終日は2日、大分市の別大興産スタジアムで決勝があり、延長十三回に勝ち越した大分が4―3で大分商を下し、34季ぶり6回目の栄冠を手にした。
大分は九州地区大会(19~24日・熊本県藤崎台県営野球場ほか)に県代表(5季ぶり10回目)として出場する。
三浦本塁突入、九回追い付く
大分の積極姿勢が勝利を呼び込んだ。1点を追う九回2死二塁、河室明宏(3年)の左前打で、二走三浦翔大(同)が一気に生還。土壇場で試合を振り出しに戻し、34季ぶりの優勝につなげた。
左前に落ちるつまり気味の当たりだった。だが三塁コーチの神田卓弥(同)は両手を大きく回して本塁突入を指示した。「相手もまさか走るとは思っていなかったと思った。自分の判断で行かせた」と神田。
タイミングは際どかったが、神田の判断と三浦の好走が相手を慌てさせた。本塁への送球がややそれた間に、三浦がうまくタッチをかいくぐり、崖っぷちに追い込まれていたチームを救った。
勝負は延長戦に突入した。勢いづく大分は延長十三回、岩永春紀(2年)の適時打で勝ち越しに成功。エース佐野皓大(同)が気迫の投球で大分商打線を抑えた。
「相手は好投手。少ない好機をよく生かしてくれた。ミスもあったが、現状では十分のでき」と佐野徹監督。井上恭輔主将(3年)は「投手陣をもっと楽にしたい。打力に磨きをかけたい」と次を見据えた。
【評】大分が延長戦にもつれた熱戦を制し、34季ぶりの頂点に立った。
大分は延長十三回、2死二塁から岩永春の左前適時打で勝ち越しに成功した。先発の佐野は苦しい投球が続いたが、六回以降は粘りの投球で相手打線を抑えた。
大分商はエース笠谷の好投で試合を優位に進めたが、中盤までに奪ったリードを守りきれず、涙をのんだ。
▽決勝
大 分 000 001 101 000 1|4
大分商 002 010 000 000 0|3
(延長13回)
※無断転載を禁じます。 当ホームページに掲載の記事、写真等の著作権は大分合同新聞社または、情報提供した各新聞社に帰属します。