原爆の悲惨さを描いた漫画「はだしのゲン」に差別的表現が多いとして、大阪府泉佐野市教育委員会が小中学校の蔵書を回収していた問題で、市教委は20日午後、市役所で各校の校長に本を返却した。校長らは「まずは本を返してもらえて良かった」とほっとした表情を見せた。
返却した理由について市教委は「差別表現などの問題点を把握でき、回収の目的を達成できたため」としている。市教委によると、返却された漫画は13小中学校の蔵書計128冊。中藤辰洋教育長は「漫画は元通り、各校で子どもたちが自由に読めるようにしてもらう」と述べ、これ以上の閲覧制限はしない考えを表明している。
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