吉田選手、父が教えた攻めで勝つ
レスリングで五輪3連覇の「女王」が悲しみを乗り越えてマットに立った。11日に61歳だった父の栄勝さんを亡くした吉田沙保里選手(31)=ALSOK=が15日、東京都板橋区の小豆沢体育館で始まった国別対抗戦、W杯に出場。栄勝さんに教わった代名詞のタックルで2勝を挙げ、日本の決勝進出に貢献した。
開会式には栄勝さんの遺影を手に臨み、客席で見守る母の幸代さん(59)に向かって掲げた。吉田選手にとって初戦となった中国戦では、日本代表の栄和人監督が遺影を携えてセコンドについた。タックルで相手に尻もちをつかせて供養の白星を挙げると、派手には喜ばずに拳をぐっと握った。
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