傷が長い間ふさがらず感染症にかかりやすい「難治性皮膚潰瘍」を、細菌感染を抑えながら治す化合物を大阪大とベンチャー製薬企業のチームが開発し、米オンライン科学誌プロスワンに28日発表した。
チームによると、患部では皮膚のバリアー機能が低下し、既存の薬では抗菌性を保つことと傷修復の両立が難しい。大阪大大学院生の冨岡英樹さん(臨床遺伝子治療学)は「多剤耐性菌にも効果があり、院内感染の予防も期待できる」と話す。
難治性皮膚潰瘍は血流の悪い部分に起きやすく、糖尿病やリウマチ患者らで見られ、悪化すると手足を切断することもある。寝たきりの人にできる床擦れも含まれる。
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