広島市の土砂災害で被害が集中した安佐南区八木地区で、国土交通省が土石流の危険性を懸念し少なくとも9基の砂防ダムを建設する計画をしていたが、1基も完成していないことが25日、分かった。対策が必要な全国の土石流危険渓流約8万9千カ所でも費用面の問題などから建設が追いつかず、整備率は2割にとどまっており、対応の遅れが深刻だ。
1999年に広島県で起きた豪雨災害を受け、国交省は同県の砂防ダム整備に着手。同省太田川河川事務所によると、八木地区では07年度に工事用の道路整備を始め、大半の整備を終えた最初の2基が14年度中に完成する予定だった。
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