神谷美恵子の未発表詩公表
ロングセラー「生きがいについて」などの著作で知られ、ハンセン病療養所で献身的に働いた精神科医の神谷美恵子(1914~79年)が晩年、若き日に愛した青年を亡くした痛苦を詩に書き残していたことが18日、分かった。25日に刊行される詩集「うつわの歌 新版」(みすず書房)に収録する。
詩のタイトルは「絶望の門」。亡くなった79年に病床で書かれた。没後、原稿を保管してきた遺族が、生誕100年での出版を機に収録を許諾した。
神谷は10代の後半、作家の野村胡堂の長男、野村一彦と相思相愛の間柄となった。だが結核にかかった一彦は34年、東京帝大(現東大)在学中に死去した。
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