広島市の土砂災害で市が20日未明に避難勧告を出す2時間以上前から、勧告を出す指標となる「避難基準雨量」に達していた観測地域があったことが22日、市への取材で分かった。基準雨量は1999年6月の広島市の豪雨災害を教訓に導入されたが、避難に生かすことはできなかった。
市は「基準に達した後の雨量が想定以上だった」と説明。松井一実市長は22日、速やかに勧告を出せるよう手順を見直す考えを示した。
市は99年の豪雨災害を受け、土壌に吸収された水分量を算出した「実効雨量」を市内52地域で観測。地形など特性に応じ、地域ごとに避難基準となる雨量を設定している。
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