日本画巨匠、栖鳳の幻の作品発見
近代日本画の巨匠竹内栖鳳(1864~1942年)が描いた唯一の本格的な油絵で、長く行方が分からなくなっていた幻の作品「スエズ景色」が見つかったことが29日、分かった。広島県廿日市市の「海の見える杜美術館」が2011年に京都市の画商から購入し調べていたが、今秋の展覧会で公開することが決まった。公になるのは113年ぶり。
栖鳳は西洋画の技法を巧みに取り入れ、日本画の革新を進めた。美術評論家で大原美術館(岡山県倉敷市)の館長、高階秀爾さんは「日本や中国の伝統を生かしつつ西洋の良いものも取り入れていこうという決意が見て取れる記念碑的な作品」と評価する。
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