漱石の未発表俳句見つかる
日本近代小説の大家・夏目漱石(1867~1916年)の未発表の俳句が和歌山市内で見つかったことが10日、分かった。1896年、小説「坊っちゃん」の舞台となった愛媛県尋常中学の同僚教師に宛てた手紙に同封されていた。今年5月、教師のひ孫に当たる遺族の女性(55)が実家で発見し、国文学研究資料館(東京)の野網摩利子助教が筆跡などから漱石のものと確認した。
未発表の俳句は「花の朝 歌よむ人の 便り哉」「死にもせで 西へ行くなり 花曇」の2句で、野網助教は漱石が愛媛時代には俳句に熱心に取り組んでおり「漱石の丁寧な人柄や、人間関係が分かる貴重な資料だ」としている。
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