安倍晋三首相は26日、シンガポールで今月末に開かれるアジア安全保障会議で講演し、中国軍戦闘機による自衛隊機への異常接近を受け「力による現状変更の試み」に懸念を表明する方針を固めた。中国の防空識別圏設定や東シナ海・南シナ海への海洋進出などをけん制、「法の支配」を尊重するよう促す狙いがある。斎木昭隆外務事務次官は同日、中国の程永華駐日大使を外務省に呼び、厳重抗議した。
首相は日中間の諸懸案について平和的解決を目指す一方、自ら見解を直接打ち出すことで、中国側の自制を強く求めたい考えだ。海洋安保分野で東南アジア諸国連合(ASEAN)との連携強化の意向も示す。
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