沙羅の花、庭園にはかなく咲く
平家物語ではかなさの象徴とうたわれた「沙羅の花」(ナツツバキ)が妙心寺塔頭の東林院(京都市右京区)で見ごろを迎え、初夏恒例の「愛でる会」が15日始まった。
朝に咲いて、夕方には散ってしまうことから、平家物語には「沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらわす」とある。緑のコケが敷き詰められた庭園には、前日散った花に陽光が明るい彩りを添えていた。
西川玄房住職(75)は「風雪に耐え、この日のために咲いた。人生も、苦しみや悲しみを乗り越えて、前へ前へ進まないと」と話した。
会は30日まで。問い合わせは東林院、電話075(463)1334。
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