農林水産省は10日、国営諫早湾干拓事業(長崎県)の開門調査をするまで制裁金を払うよう命じた佐賀地裁決定に基づき、漁業者側に1372万円を初めて支払った。漁業者側は開門をさらに強く求める構えだが、干拓地の営農者らは反対しており、今後の見通しは立っていない。
制裁金は1日49万円で、今回は支払い義務が生じた6月12日~今月9日での28日分を漁業者側弁護団の口座に振り込んだ。農水省は今後、毎月10日に1カ月分の制裁金を支払う方向だ。漁業者側は制裁金を有明海の環境改善の基金として活用する考え。
制裁金を命じた佐賀地裁決定は福岡高裁が支持し、最高裁で争われている。
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