森の中を歩くと「フィトンチッド」と呼ばれる森の香り成分が血中に取り込まれることを、旭川医大の中村正雄名誉教授らの研究チームが突き止めた。国内で初めての研究成果とみられ、森林浴がリラックスにつながるメカニズムの解明に役立ちそうだ。
フィトンチッドはマツなどの樹木が放出する揮発性化学物質の総称。アロマセラピーの精油に含まれることが多く、血圧低下や免疫力を高める効果も報告されている。
実験は昨年夏から秋にかけて北海道津別町の屈斜路湖周辺で行った。森林を1時間歩いた男性4人の血液を採取し調べると、フィトンチッドに当たる化学物質の濃度が高くなっていたという。
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