【決勝トーナメント1回戦】
▽アルゼンチン―スイス(日本時間7月2日午前1時・サンパウロ)
アルゼンチンのメッシ、スイスのシャキリ、ともに左足を武器にするエースが命運を握る。
メッシは1次リーグ3試合全てでゴールを挙げ、得点ランキング2位の4点。第3戦のナイジェリア戦ではFWアグエロが負傷交代。メッシにかかる負担はより重くなり、あらためて真価が問われそうだ。
シャキリは第2戦まで無得点とやや精彩を欠いていたが、第3戦のホンジュラス戦でハットトリックをマークして復調ぶりをアピールした。連係するドルミッチの存在は心強い。
気掛かりなのはどちらも守備に課題を抱える点だ。アルゼンチンはナイジェリア戦では2度、先行しながら追い付かれる不安定さを露呈した。スイスは負傷した守備の要、フォンベルゲンが離脱。第3戦で代役のシェアはまずまずの動きだったが、ホンジュラスとアルゼンチンでは地力が違う。60年ぶりの8強進出には高い集中力が必要だ。
▽ベルギー―米国(同7月2日午前5時・サルバドル)
ベルギーは1986年、米国は2002年以来の8強進出を目指す。
1次リーグを3連勝で通過したベルギーが地力では一枚上手か。ただ、守備は安定している一方で、4得点は各組1位の中で最少タイと物足りない。全得点を後半にマークしており、アザールらを軸に、序盤から好機を増やして主導権を握りたい。なかなか突破口を開けない場合に期待がかかるのは、前線で起点となれる19歳のFWオリジ。全試合でオリジが途中投入されてから得点が生まれている。
米国は1次リーグでドイツ、ポルトガル、ガーナと同組。難敵ひしめく中、2位で突破したことは自信になるだろう。相手の中盤にはタレントがそろうが、ジョーンズやベッカーマンらが積極的なプレスでピンチの芽を摘み取れるかが重要だ。豊富な運動量をベースに、後方から前の選手を追い越していくダイナミックな攻撃は迫力十分。素早い攻守の切り替えを維持できれば、勝機は広がる。(共同)
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