東京五輪開会式に講談を
東西の若手講談師5人が、講談人気の復活と2020年の東京五輪開会式でのパフォーマンスを目指して、「講談ゴリンジャー」と名付けたチームを結成。東京・浅草の木馬亭で29日、旗揚げ高座を開く。
メンバーは、大阪を拠点にする旭堂南鷹、旭堂南陽と、東京の神田山緑、田辺銀治、一龍斎貞鏡の5人。年齢は20代から40代で、近年は女性の進出が目立つ講談界を反映するように、銀治、貞鏡の2人は女性講談師だ。
講談界には、1964年の東京五輪の際、故田辺一鶴がすべての参加国名を読み上げる新作講談「東京オリンピック」を発表、若い世代のファンをつかんだ逸話が残っている。
今回は東京五輪決定を受け、5人のリーダー格の南鷹が、開会式のパフォーマンスに日本の伝統話芸である講談を採用してもらう運動を始めようと呼びかけ、結成まで一気に進んだ。
29日の第1回高座では、一鶴の弟子の銀治が師匠の作品「東京オリンピック」を口演するのをはじめ、全員が五輪やスポーツに関係のある講談を披露する。貞鏡は「講談師は東西合わせ約80人いるが、定席がなく、芸を披露する機会が少ない。ゴリンジャーの会を年に3~4回、東京や大阪で開き、講談の魅力をもっと多くの人に知ってもらうとともに、自分たちの芸を高めていく機会にしたい」と話している。
講談ゴリンジャーの旗揚げ高座は29日午後1時から木馬亭で。電話03(3844)6293。当日券2020円。
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