闘病しながら句作を続けた元ハンセン病患者で俳人の村越化石(むらこし・かせき、本名英彦=ひでひこ)さんが8日、老衰のため、入所していた群馬県草津町の国立療養所栗生楽泉園で死去した。91歳。静岡県出身。葬儀・告別式は済ませた。
1938年にハンセン病を発病し旧制中学を中退。40年から化石の号で新聞の俳句欄への投稿を始めた。41年に同園に入園した後、大野林火に師事。視力を失った後も句作を続け、「魂の俳人」と呼ばれた。
代表句に〈除夜の湯に肌触れあへり生くるべし〉〈闘うて鷹のゑぐりし深雪なり〉など。
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