「目標は文部科学大臣賞」
高学歴お笑いコンビ「ロザン」の菅広文が、日本史を笑って読める物語に仕立てた「京大芸人式日本史」を出版。「暗記ものじゃなく流れが分かるように書いた。読み終えたら自然と日本史の流れが理解できている」と自画自賛した。
「京大―」は、菅がタイムマシンに乗り、過去を訪ね歩く設定。歴史上の人物とお笑いトークを繰り広げたり、鎌倉幕府のしくみを自分たちが所属する吉本興業に例えたり―と、コント満載の読み物に仕上がった。
相方である京大卒の宇治原史規の日本史勉強法は「教科書を物語のように読む」。だが1浪して大阪府立大に入った菅は「ぼくぐらいでは難しくて物語として読めない。だったら自分が物語を作ってみようと思い立った」という。
「最初に日本史を要約し、途中でちょこちょこ読んだだけで、完成作は読んでいない」という宇治原も「勉強にも役立つし、日本史うんぬんじゃなくても単純に面白い」と太鼓判を押す。「勉強って面白いと思ったもん勝ち」と話す。
菅自身も、この本を書くことで「学生時代は、ごちゃごちゃに覚えたけど、日本史は『土地は誰のものですか』という話だと分かり、一本筋が通った」と語る。
中高生には「英語もあんなに単語を覚えなくていい。野球のルールも分からないのに、阪神の2軍の選手を覚えるようなもん」と毒舌を交えながらアドバイス。
宇治原の勉強法や2人が芸人になるまでを菅が描いた「京大芸人」「京大少年」は合計20万部のヒット。「ことしのセンター試験の日本史(の平均点)が10点くらい上がったら面白い。『菅の本のおかげちゃう?』って賞もらうかも。目標は文部科学大臣賞」とぶち上げた菅に、「それは話でかすぎ」と宇治原がすかさず突っ込んだ。
幻冬舎刊、1404円。
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