幻の名刀、正宗150年ぶり確認
京都国立博物館は14日、大阪市の実業家から寄贈された刀が、約150年間所在不明となっていた鎌倉期の刀工、正宗作の名刀「島津正宗」だったことが分かったと発表した。
同博物館学芸部の末兼俊彦研究員は「国宝級の価値がある。長い間行方不明の名刀が見つかるのは大変珍しい」と説明。
大正時代に発行された「詳註刀剣名物帳」には、幕末に徳川家が島津正宗に金千両を添えて天皇家に献上したという記述がある。1862年に皇女和宮が降嫁した際の献上品と考えられるが、正確な経緯は不明で所在が分からなかった。大阪市の実業家が2013年度に同博物館に寄贈した。
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