ザラッとした気持ちに
直木賞作家辻村深月さんのミステリーを映画化した「太陽の坐る場所」(10月4日以降公開)の完成披露試写会が東京都内で開かれ、主演の水川あさみ、木村文乃らが出席した。水川は「女性の心の奥にある思い出したくないことや、(心の)ザラッとしたところに触ってくる作品。青臭い気持ちになったり、切なくなったりしてもらえればいいな」と語った。
舞台は山梨県。高校時代、人気者でクラスの女王として君臨した響子(水川)と、彼女に付き従うように過ごしていた今日子(木村)。ある日を境に立場は逆転した。卒業から10年、響子は地元放送局のアナウンサーで満たされない日々を送り、今日子は東京で女優として活躍。2人はクラス会で再会し、10年前の真実が明らかになる。
「10年も(過去を)抱えて生きるって、自分から一番遠い役かなと思った」と水川。木村も「役をつかめなくて難しかった」と苦労した様子。矢崎仁司監督は「私も辻村さんも、(主題歌を歌う)レミオロメンの藤巻亮太さんも山梨出身でうれしい」と笑顔だった。
司会から「女って怖いと思った経験は」と聞かれると、水川らはあまり思い当たる節はなし。だが共演の三浦貴大は「普通の女の子でもうそ泣きで涙を流す。それをプロとしてやっている女優さんたちって本当に怖い」と語り観客を笑わせた。
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