人間国宝・住大夫さん引退公演
人形浄瑠璃文楽の浄瑠璃語り(太夫)で人間国宝の竹本住大夫さん(89)の引退公演が5日、大阪・国立文楽劇場で幕を開けた。住大夫さんは「通し狂言 菅原伝授手習鑑」の「桜丸切腹の段」で、死にゆく桜丸の悲運を嘆く妻、父の心情を切々と語り、満員の観客を魅了した。
住大夫さんが登場すると、客席から一斉に拍手が起こり「日本一!」のかけ声。低く、厳かに語り始めた住大夫さんは、息子を助けたい親の胸の内などを丁寧に語った。
出番後には「好きな演目だが、まだまだ足りないところがある。期待に沿えるよう、日々努めたい」と、稽古の鬼と呼ばれた住大夫さんらしいコメントを発表。
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