お江戸ル・堀口茉純さん出版
歴史オタクのアラサー女子タレントとして、多彩な執筆や講演活動を展開する「お江戸ル(お江戸系アイドル)ほーりー」こと堀口茉純さんが「あまりに強い愛ゆえ、ずっと書けずにいた」という新選組をテーマに「新選組グラフィティ 1834―1868」(実業之日本社)を出版した。
毀誉褒貶がつきまとう新選組の実像と偶像を、当代一の歴女が鮮やかに切り取り、歴史の奥深い面白さを伝える一冊だ。
東京駅そばのブックカフェ「マルノウチリーディングスタイル」で発刊イベントを開いた堀口さんは「新選組には逸話や物語が多くて、その元となった史実にたどり着くのが大変。1行書くのに何十冊も文献を読む必要がありました」と苦心の工程を振り返った。
堀口さんは小学4年生の時に司馬遼太郎さんの小説を読み、沖田総司に初恋。だが書名に付けた年号はリーダー近藤勇の生没年だ。「この本の主役は近藤です。自分たちがやってきたことを最後に完全否定され、処刑された近藤は悔しかったでしょう。でも平和な時代にはあり得ないほどの出世をして、やり切ったという思いもあったのでは?」
そんな“敗者目線の幕末史”の大きなうねりを描き出す一方で、「会津藩とは」「隊中美男五人衆」など硬軟自在のコラムでも読ませる。
イベントは「丸の内お江戸大学」と銘打った講座の“開校式”も兼ね、ほーりー学長とファン(生徒)約70人は最後に学園ぽく「起立、気をつけ、江戸城に向かって礼!」で締めくくった。
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