弥生時代の船にキャビン
広島県福山市の御領遺跡で出土した弥生時代後期(2~3世紀)の土器片に屋根のある船室(キャビン)を備えた船が線刻されていたことが分かり、17日、広島県教育事業団埋蔵文化財調査室が発表した。弥生時代の船の絵は全国で20例以上見つかっているが、船室を描いたものは初めて。
波よけ板なども描かれていることから、丸木舟をもとにした準構造船とみられる。中国の歴史書「魏志倭人伝」では倭人の船利用も記されており、調査室は「船室や旗があり、公的な交易船ではないか。当時の船の構造を知る手掛かりになる」と話している。
調査室によると、船の大きさは縦約3センチ、横約11センチ。
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