解体修理中の薬師寺東塔(奈良市、国宝)で、土台部分に当たる基壇が見つかり、薬師寺などが1日、発表した。バウムクーヘンのように何層にも土を突き固めたとみられる「版築層」を確認した。
基壇は東西12・7メートル、南北12・4メートル、高さは1・1メートル以上。版築層の厚さは各層2・5~6センチと非常に薄く、発掘した奈良文化財研究所と県立橿原考古学研究所は「丁寧に細かく突き固めていたので、現在まで保たれたのではないか」と話す。
東塔は、薬師寺が平城京へ移された奈良時代から現在まで伝わる唯一の建物とされ、基壇の本格的な発掘は今回が初めて。
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