北日本放送(富山市)と南海放送(松山市)は1日、AMラジオ全番組をFMでも同時に流す補完放送を始めた。災害対策として総務省が設けた新制度によるもので、全国で初めて。
地上テレビのデジタル化で空いた電波帯域を利用する。AMは電波が遠くまで伝わる半面、大規模な送信設備が必要で、ビルの中では受信しにくい。災害時に設備が破損したり、避難所で聴けなかったりする恐れがある。
このため総務省は東日本大震災後、より簡易な設備で送信でき、建物密集地でも受信しやすいFMで放送を補完することを認めた。他のAM局もFMによる補完放送を準備しており、今後、各地に広がる見込みだ。
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