落選者慰める夏目漱石の心遣い
夏目漱石(1867~1916年)が、作家を志望する新潟県の女性に書いたとみられる手紙が13日までに見つかった。懸賞小説に応募した女性に落選を伝えた後「当撰したつて別段名誉でもありません」と慰めるなど、文豪のこまやかな心遣いが分かる内容だ。
手紙は掛け軸に仕立てた状態で保管され、美術評論家の海上雅臣さんが5月、新潟県の古美術商から購入した。宛先は同県寺泊町(現長岡市)の「長谷川達子」で1910年12月6日付。漱石は胃を患って入院中で、発信元は東京・内幸町の病院になっている。
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