東京都庭園美術館が再公開
アールデコの名建築として知られる東京・白金台の東京都庭園美術館が約3年間にわたる大規模改修工事を終え、このほどリニューアルオープンした。
同美術館の本館は1933年、旧朝香宮邸として建てられた。83年に開館してからは、建築としての魅力を生かした展覧会を数々開催し、おしゃれな外出先としての人気も高い。
今回の改修では、外壁を塗り替え、正門を補修したほか、室内の細部にも目を配って創建当時の姿に近づけている。照明部分に香水を施し、その熱で香りを漂わせていたことから「香水塔」と呼ばれる室内噴水の修復はその一つ。以前修復した白磁の本体にひびが目立ってきたため、再度分解した上できれいに組み立て直した。また、本来の色が分からなくなっていた壁紙は、変色せずに保管されていた同柄の布を参考に復刻した。
さらに大きな変化は新館の建設。ガラスの壁を持つ渡り廊下で本館と結ばれ、現代的な展示室とカフェ、ミュージアムショップを備える。アールデコの本館とも調和を保っており、この美しい美術館を訪ねる楽しみがまた増えた。
本館と新館では2015年1月17日から4月7日まで、20世紀前半の絵画・彫刻・装飾美術80余点を集めた「幻想絶佳 アール・デコと古典主義」を開催する。
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