愛川欽也、最近のCG映画を嘆く
東映の人気映画シリーズ「トラック野郎」が来年で40周年を迎える。主人公の星桃次郎(菅原文太)の相棒で「やもめのジョナサン」こと松下金造を演じた愛川欽也が、作品について「人間味のある映画で、よかったなあ」としみじみ語る一方で、最近の映画事情を「このごろの作り物のCG映画なんて(観客が)喜んで見ていないと思うよ」と嘆いた。
1975年8月に第1作「トラック野郎 御意見無用」が公開。ハチャメチャなトラック運転手の2人が全国各地を回り、トラブルを引き起こす。桃次郎は行く先々でマドンナに実らない恋をするのがお決まりのパターンだ。シリーズは大ヒットし、79年12月公開の10作目まで続いた。
「もともとロードムービーをつくりたいと思っていた」という愛川。菅原には「映画を作ったら出演して」と頼んでおり、「(75年の)春ごろ企画書を東映に出したら、すぐ決まった」という。
「原作も何もないからバタバタだった」という言葉通り、製作は劇中のトラックのごとき猛スピードで進んだ。当初から映画館は満席で、廊下も観客で埋まるほどの大盛況。「公開数日で、先代の岡田茂社長から『正月映画はトラック野郎の続編で行く』と言われた」と愛川は振り返る。
11作目を熱望する。だが最新作のマドンナ役を誰に演じてほしいかは「俺はマドンナの担当じゃないから…」と笑ってはぐらかした。
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