奈良で伝統行事「薪御能」始まる
古都に初夏の訪れを告げる伝統行事「薪御能」が16日、奈良市の春日大社と興福寺で始まった。日が沈んだ寺の境内では、かがり火が照らす幽玄な舞台に、約1500人の観客が見入った。
薪御能は平安時代の869年、興福寺の法会「修二会」で演じられた猿楽に由来し、全国に伝わる野外能の源流とされる。2日間で金春、金剛、宝生、観世の各流派が競演する。
16日午前、春日大社舞殿で「咒師走りの儀」があり、金春流が「翁」を奉納。午後5時半から興福寺南大門跡「般若之芝」に舞台を移し、宝生流による「清経」、金剛流の「鵜飼」が演じられた。
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