奈良市の平城京(8世紀)で、道路や宅地の造成で川を埋め立てる際、枝葉を敷き詰めて地盤補強した跡が見つかり、奈良文化財研究所が4日発表した。調査担当者は「平城京の造営過程や、古代の土木技術が分かる発見」と話している。
発掘したのは、平城宮跡の西隣にある研究所の庁舎建て替え現場。長さ55メートル、幅28メートルにわたり当時の秋篠川が埋められていた。
川底には、マツやカシの枝や葉が東西14メートル、南北20メートルの範囲で敷き詰められていた。弥生時代から普及した「敷葉工法」と呼ばれる工夫で、埋め立て地や盛り土などの軟弱な地盤を補強する効果があるという。
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