中世の木製ソリ「修羅」を発見
奈良県橿原市の河川跡から、木材や石材を運ぶ木製ソリ「修羅」の未完成品が初めて見つかり、県立橿原考古学研究所が3日、発表した。失敗作とみられ、鎌倉時代末―室町時代(13世紀末~14世紀)ごろに廃棄されたとみられる。
鈴木一議主任研究員は「途中で修羅に向かないと判断されたのかも。木を根ごと掘り起こして加工するなど製作過程が分かる」と話している。
V字形で、長さ約4・4メートル、幅約40センチ、厚さ約10センチ。二股になったアカガシ亜属の木を利用していたが、片方は約1メートル分が欠けていた。樹皮がはがされ、表面を削るなどの加工痕があることから修羅と判断した。
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