谷崎潤一郎の俳句見つかる
作家の谷崎潤一郎(1886~1965年)が、太平洋戦争中に小説「細雪」の雑誌掲載を中止され、不安な心境を詠んだ俳句の書かれたはがきが見つかったことが4日、分かった。
谷崎の俳句は珍しく、奈良市の帝塚山大で8日から始まる展示「谷崎潤一郎・耽美の世界~肉筆と稀覯本を中心に~」で初めて公開される。
はがきは親しい人に宛てたもので「提灯にさはりて消ゆる春の雪」などと俳句2首が書かれていた。
細雪は旧家の4姉妹をめぐる物語。43年に雑誌「中央公論」で掲載が始まると、優美な世界が「時局をわきまえない」との理由で掲載中止となった。
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