絵本の中川さんと宮崎さんが対談
ロングセラー絵本「ぐりとぐら」(福音館)の誕生50年を記念して、作者の中川李枝子さん(78)と、親交の深いアニメーション監督宮崎駿さん(73)が1日、東京都内で対談した。
保育士をしていた1963年12月に「ぐりとぐら」を出版した中川さんと、会社内に保育園を設けている宮崎さん。多くの子どもと接してきた体験や、そこから生み出された作品について、約800人の聴衆を前に語り合った。
宮崎さんは「となりのトトロ」などで自身が手掛けてきたファンタジー分野に触れ、「冒険して賢く成長して帰ってくるなんて、うそ。子どもはそんなに簡単に成長しないということを描いてきた中川さんと、同じ時代に仕事できたことを幸せと思います」と話した。
中川さんは「ひどい目に遭う子が多すぎる社会に胸を痛めています。子どもは親の所有物じゃない。人として尊ばれ、社会の一員として重んぜられ、良い環境で育てられるという3原則をうたった児童憲章を守っていきましょう」と語り掛けた。
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