奈良・唐招提寺でうちわまき
奈良市の唐招提寺で19日、「うちわまき」で知られる恒例の「梵網会」があり、参拝者らは厄よけを願い、ひらひら舞うハート形のうちわに競い合って手を伸ばした。
午後3時、僧侶4人が鐘の合図に合わせ、国宝の鼓楼からうちわを2、3本ずつ計400本まくと、下で待ち構えた参拝者は土ぼこりが舞う中、歓声を上げながら必死に受け取った。
うちわまきは、鎌倉時代の中興の祖、覚盛上人が、蚊をたたこうとした弟子に「蚊に血を吸わせるのも修行のうち」と語り戒めたとの故事にちなみ、せめて死後はうちわで蚊を追い払ってもらおうと仏前に供えたのが始まりとされる。
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