3期目の抱負を述べる首藤奉文市長=28日午前、由布市庄内町
27日に投開票された由布市長選は、現職の首藤奉文氏(69)が3選を決めた。激しい戦いを振り返っての感想や、「発展の時期」と位置付ける3期目の抱負、市政運営の方針などを聞いた。
―「対自民党」という異例の構図の選挙戦だった。
自分の実績や思いを淡々と訴えてきたのでつらい戦いではなかったが、これまでの選挙と違い、大政党が小さな市で首長をすげ替えようとした。危機感を持って、市民の良識が問われる選挙だと訴えてきた。勝利は力で押し切ろうとする圧力に対し、市民が立ち上がった結果だ。
―争点の一つが本庁舎方式だった。
市政の効率化を図る本庁舎方式を中心に訴えてきた。庁舎を一つにして行政を効率化するとともに、3町の一体感を強くするのが狙い。説明会での市民の意見を参考にしながら推進し、市民のニーズに応えたい。
―市内には全国的な観光地の湯布院町があり、商工観光課が本庁舎に吸収されることを危惧する市民もいる。
観光の専門家を招き、由布市を全国に発信する新組織を官民でつくりたい。湯布院を軸に農業や市内外の観光地と連係し、滞在型保養温泉地を目指す。
―景観や環境といった市の特色をめぐって意見が割れている問題もある。
挾間町のボートピア問題では地域が分断しないよう、反対と推進の住民双方が話し合う場をつくりたい。湯布院町塚原のメガソーラー問題については、建設を望まない地域に進出することがないよう先進事例に学びながら仕組みづくりを研究していきたい。
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