有権者と握手をして支持を訴える候補者
任期満了に伴う由布市長選(27日投開票)は、現職の首藤奉文氏(69)と新人で前市議の高橋義孝氏(46)=いずれも無所属=が一騎打ちを展開している。現職の知名度を生かしながら実績を訴えてリードする首藤氏に対し、高橋氏は自民党幹部が異例の応援演説に駆け付けるなど懸命に追い上げている。
首藤氏は庄内町を軸に地元有志、教員時代の教え子や保護者、親類らが支援。自治労の支持も取り付けている。合併後8年間の実績や本庁舎方式の有用性を訴えるとともに、相手候補への自民党の後押しに対し「小さな町に巨大政党がやって来て首をすげ替えようとしている。由布市のことは市民が決めるべき」と主張している。
高橋氏は湯布院町を中心に運動。自民党の推薦を受け、告示前日の19日には石破茂党幹事長が3町で演説。25日には高市早苗党政調会長も挾間町入りする。国や県とのパイプを強調しながら、本庁舎増築に8億円をかけることへの反対を訴え、「今の市政からは将来のビジョンが見えない」と現職への批判票取り込みを図っている。
両陣営とも3町それぞれに事務所を開設。特に、浮動票が多いとされる大票田の挾間町で激しい争いを繰り広げる。首藤氏は周辺部を固め、高橋氏は票の掘り起こしに奔走。同町の票をいかに取り込めるかが鍵を握りそうだ。
市長選は8年ぶりだが、市民の関心が高まっているとは言えない。投票率は合併後の初代由布市長を決めた前回の84%に及ばず、70%台前半と予測する関係者が多い。
(27日、20時より開票速報を行います。)
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