「なぜ」発見する力を
「ＡＳＥＡＮを調べ、発表に結び付けよう。また、そのツールとして新聞を活用しよう」。小論文の指導をしている中で、生徒は書く力はついても「何について書く」のかが分からない様子でした。
「引き出しを増やしてあげたい」と思っていた時、ＮＩＥの研修会に参加させていただく機会があり、これなら「情報を選び出す力に結び付くかもしれない」と感じました。
新聞を読んで自分の「おっ」と思う記事を取り出そう、それからＡＳＥＡＮについて調べよう、次は調べたことをまとめよう、今度はそれをレイアウトしてみよう―とステップアップ。徐々に興味を深めていく生徒たちの熱意を感じました。最後はＡＳＥＡＮの教育・社会・生活・医療の四つの分野で壁新聞を作り、１００人の生徒たちの前でプレゼンテーション。大盛況のうちに終わり、生徒は進路に向けての実践的な学びに自信を得たようでした。
高校生にとってこれからは、自ら「なぜ」を発見する力が重要となります。新聞を眺めるだけでも、自然と疑問が浮かび、それを探求したい気持ちが湧いてくる。ＮＩＥにはそんな不思議な魅力があります。
田中祐輔
別府溝部学園高校教諭
