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「経験」行動の後押しにリレーエッセーのバックナンバー

NIEワークシートに取り組む高田中学校の生徒

 新聞を読めば社会の動きが分かる。誰もが分かっていることですが、中学生が進んで新聞を手に取る機会は少ないようです。

 高田中学校では毎週、NIEワークシートに取り組んでいます。生徒の声は「新聞の一部を切り取っているので読みやすい」「記事はただ情報を伝えるだけでなく今後の予想があったり、グラフや表などを使ったりしている」「初めは面倒だと思ったけれど、やってよかった」など。新聞から学べることは非常に多くあり、役に立つことが分かると子どもは前向きです。

 記事を読めばニュースの上辺だけでなく、現地で生きている人の様子を知ることだってできます。東日本大震災関係の記事を読み、5年たった今でも通学に1時間をかけて学ぼうとする小学生がいること、大分の人が復興支援や仮設住宅へのサポートを行っていることが強く印象に残った生徒がいました。その1カ月後、熊本・大分地震が起こりました。翌日すぐにその生徒は「自分たちにできることはありますか」と尋ねてきました。

 教科書だけではなく、NIEを通じて考え抜いた経験や新しく生まれた意見が、子どもたち自身の行動を後押ししてくれると信じています。

鈴木惟真

豊後高田市高田中学校教諭

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