情報をバランス良く扱う

NIEとは、魚釣りに行って釣った魚を子どもに食べさせるようなものだなと感じています。
自ら海などに出かけて魚を釣り上げ、釣りたての魚をさばいて調理します。それは間違いなくおいしいし、栄養価も高いものです。しかし魚が苦手な私の末っ子は、あまり食べてくれません。
NIEは教師自ら新聞を開き、心に引っ掛かった新鮮な記事を教材化することから始まります。だからこそ教師は意欲的に教えることができるし、学ぶ子どもたちも面白く感じ、社会に目を向けるようになります。
しかし新聞に慣れていない子どもたちは、この学びを難しく感じるようです。
教育で新聞を活用する良さは誰もが認めるものの、どうしても手間がかかるし、そもそも教師も忙しくて新聞を読む時間があまりありません。子どもたちも新聞にそう親しみがあるわけではありません。
だからこそ学校や学年で協力し、発達段階に応じて系統的に取り組む必要があると考えます。また新聞だけでなく、教科書やテレビ、インターネットなど情報をバランス良く扱うことが子どもの成長には大切でしょう。

本松健一
大分市鶴崎小学校教諭