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自分流に楽しもうリレーエッセーのバックナンバー

切り抜き新聞コンクールに向けて記事選びをする舞鶴小5年生

 「えぬ、あい、いーって何?」
 そこからスタートして3年がたった。必然的に? 強制的に? 毎朝、新聞をめくるのが日課になった。スポーツ記事や大きな出来事に目が行きがちだが、地域の話題や投稿、コラムなど情報量の豊富さにあらためて気付く。また、普段いかに多くの情報を見過ごして生活しているかということにも気付かされる。
 「授業で使えるかもしれない」「子どもたちと考えたいな」。すぐにスクラップが山積みになる。新聞は情報の宝庫である。しかし、見つけた記事が常に授業で使えるわけではない。記事にも賞味期限がある。使わずに新鮮さを失ってしまう記事の方が多いだろう。
 具体的な実践では、家庭ごみ有料化、車いすマラソンなど地域を扱う場合の教材として記事は非常に有効だった。環太平洋連携協定(TPP)、震災復興など世の中の動向を扱う場合にも資料として役立った。時には牛喰(く)い絶叫大会の記事から「自分なら何て叫ぶ?」と問い掛け、校舎の3階からみんなで叫んだこともある。
 記事を扱う切り口はさまざま。「NIEは絶対こうあらねばならない」という型はないと思う。自分流に楽しんで実践していく方がきっと長続きする。これからも子どもたちと一緒に社会の出来事に関心を持ちながら、肩肘張らずに実践していきたい。

若杉健志

大分市舞鶴小学校教諭

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