NIE

新聞作り通じ意見吸収NIEのバックナンバー

竹田市の緑ケ丘中・竹田南部中1年生

いろんな「考え」を知る

「持ち寄り新聞」を作る生徒
佐藤美登里教諭
首藤富美恵教諭

 持ち寄り新聞を作ろう―。竹田市の緑ケ丘中で7月中旬、同校の1年生(17人)と竹田南部中の1年生(23人)が混成で班を組み、オリジナルの新聞作りに取り組んだ。

 竹田型の合同授業「T授業」の一環。同市教委によると、小規模校同士で学び合い、他校の生徒の多様な考えに触れ、教員同士が力量を高め合う狙いがある。今回は国語の授業で、緑ケ丘中の佐藤美登里教諭と竹田南部中の首藤富美恵教諭が指導に当たった。

 「国際」「大分」「スポーツ」など、担当する面を班ごとに指定。各班で過去の新聞から記事を選び、生徒自身の感想や意見も書き加えながら1枚の台紙にレイアウトした。

 例えば国際なら、来日中のトランプ米大統領による日米安全保障条約見直し要求について深掘りした記事(大分合同新聞6月30日付朝刊3面)、大分では大分県の全国乾椎茸(ほししいたけ)品評会21連覇を伝えた記事(同6月29日付朝刊1面)などを生徒が選んだ。

 見る人に伝わるような新聞を作るとともに、各自が持ち寄った記事について意見を出し合い、いろんな考えを知るのも狙いの一つ。佐藤教諭は両校の1年生に「それぞれ記事への感想や疑問をまとめ、オリジナリティーを加えた新聞を作りましょう」と呼び掛けた。

 題字のデザインや見出しの言葉、紙面構成などを考え、新聞を作った各班。作り終えると他の班の紙面を見に行き、担当以外のジャンルについても新しい知識を得て、同級生の感想や意見を吸収した。

 佐藤教諭は「新聞らしい新聞を作る経験がほぼゼロで、新聞=難しいという意識が強かったが、作る経験を通して記事を探すことを面白がるようになってくれた」と授業の効果を振り返り「今まで知らなかったことに出合えるのが新聞の魅力。効果的に活用し、社会を読み解く力を育んでいきたい」と話した。 (宗岡博之)

生徒の感想

作っていて面白かった佐藤柚紀さん(13)=緑ケ丘中

 持ち寄り新聞はコメントをまとめたりするのと全体のデザインが難しかったけど、分かりやすく作れた。たぶん読む人にも伝わると思う。自由に絵とかも描き足せるのが、作っていて面白かった。

いろんな情報を集めた本田智也(さとや)さん(13)=緑ケ丘中

 いろんな情報を入れた「総合新聞」を作った。新聞は時々しか見ないけど、西日本豪雨から1年の記事を読んで、広島県などの被害は悲しかったが、復興に向け頑張っている人はすごいと思った。

次は自分の感想、言葉に小野匠さん(12)=竹田南部中

 題字を何にするか、1枚の紙面にどうまとめていくのかを考えるのが難しかった。大分の行事の記事を集めたが、思ったより多かった。次に作るときは自分の感想など、言葉を足せるようにしたい。

題字考えるのが難しい大塚萌花さん(12)=竹田南部中

 スポーツのニュースを選んでみたが、いろんな競技があって楽しめるなあと思った。新聞作りは題字を考えるのが難しいと感じた。今後、新聞を広げるとき、見開きの特集とかがあったら楽しんで読めると思った。

このページの先頭に戻る