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言葉への理解を深めるNIEのバックナンバー

国東市武蔵東小学校6年生

記事を読み「令和」知る

記事を読んで分かったことをまとめる6年生
「難しいなあ」。記事を読んで話し合う6年生
小俣恵庸教諭

 4月1日に新元号「令和」が発表され、5月1日に新天皇陛下が即位された。国東市の武蔵東小学校では令和の新時代を担う6年生(27人)が国語の授業で新聞記事を読み、さまざまな角度から令和を知る授業をした。

 「何で『令和』なんでしょうか?」。小俣恵庸(よしのぶ)教諭が児童に問い掛けた。教材は、新元号発表を伝えた大分合同新聞4月1日付夕刊1面の記事や、そもそも元号とは何か、過去の元号でどんな漢字が使われたかを解説した翌日の記事。新元号に対する中国国内の反応や、新元号について書かれた新聞各紙の社説、論説を読み比べた記事なども加えた。

 「新元号に込められた意味やどう決まったかなど、いろんな記事をよく読んでみてください。新しい発見があるはずです」と小俣教諭。各児童が全ての記事を授業時間内に読むのは厳しいため、六つの班ごとに一つずつの記事を読むことに。6年生は記事に出てくる難しい言葉を調べながら、見出しを“道しるべ”にして読み進め、記事が何を伝えようとしているのか、書き手の思いも含めてまとめた。

 記事の内容を学級全体で共有するため、記事から分かったことを各班が発表した。「元号が日本古典から選ばれたことにびっくり」「令の字は元号で初めて使われた」「元号は1300年以上、日本の文化として定着している」「中国が『国書典拠』に注目している」「元号とは国民の理想を表す二字」「改元を通じた平和と融和が望まれている」。令和や元号という、これまで何となく知っていた言葉への理解が深まった。

 小俣教諭は「新時代を生きていくのはあなたたちです。日本という国を自分たちが動かすということを忘れないでください」。自分自身が時代の主人公だという意識を持つよう呼び掛け、授業を終えた。 (宗岡博之)

児童の感想

新聞は細かいことも書いていた堀真緒さん(11)

 新聞記事はすごく細かく書かれていた。次の元号は選挙みたいに決めた方が楽しいのかなあとも思った。新しい時代の夢は、前にいた先生が面白い先生だったので、保健室の先生になりたい。

いろいろと詳しく書かれていた鳥羽優騎君(11)

 新聞を読んでみるとテレビと違っていろんなことが詳しく書かれていて、いいと思った。元号を決めるのを丁寧にやっていることも分かった。新しい時代、行政や司法など国のためになる仕事がしたい。

248個中「令」は初と分かり、驚き中園葵さん(11)

 新聞記事を読んでみて1300年以上の元号の歴史と、248個の元号の中で「令」の字が初めてだったのに驚いた。せっかく新しい時代になるのだから、人見知りの自分を変えていきたい。

「元号は二文字」と初めて知った有村連空瑠(れある)君(11)

 令和の令の字が初めて使われたこともだけど、元号が二文字というのも初めて知った。世界の人々が平和に暮らせるようになるべくいいことがあってほしいし、自分も人がいやがることをしないようにしたい。

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