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課題を見いだす力にNIEのバックナンバー

杵築高校1年4組

情報の内容を整理、分析

考えた質問を机の中央に集める1年生
記事を読み情報を整理する1年生
畑野新司教諭

 情報化社会を生きるため、情報や情報技術を活用するための知識や技能、科学的な見方、考え方などを学ぶ高校の教科「情報」。杵築高校では1年生が情報の収集、要約、課題の設定といった、課題解決の手順を学ぶ教材として新聞を活用した。

 文字資料の内容を整理し、疑問を持ちながら読み、自ら課題を見いだす力を付けるトレーニング。大分大学が新年度に減災科学の授業科目を新設することを伝えた記事(大分合同新聞2月18日付朝刊)などを読んだ。

 「新聞は見出しとリード文を読めば、だいたいの内容が分かります。記事が何を伝えたいのか、5W1Hの形にまず整理してみましょう」と畑野新司教諭。記事にあるいつ、どこで、誰がといった要素を生徒がワークシートに書き入れた。

 この日は図書室での授業で、上本涼子学校司書が協力。媒体名や日付など、引用の際に明示しなければならない要素について説明した。著作権に基づく資料の取り扱い方を、機会あるごとに復習している。

 続いて「記事を読んで浮かんだ質問を、紙に書いてみましょう」と畑野教諭。課題設定の練習だ。生徒は頭を悩ませながらも「どんな学部の人が教員を務めるのか」「学生はどんなことを学びたいのだろう」「授業の新設で、大学は地域の減災にどう関わるようになるのか」「前期、後期それぞれどんな授業内容にしていくのか」などの質問を考えた。

 ▽課題の明確化と設定▽情報収集▽情報の整理と分析▽まとめと表現―を、課題解決のサイクルとして学んでいく。畑野教諭は「今後は図書室の本も、情報の収集、整理、分析に役立てましょう」と、情報収集の幅をさらに広げるよう生徒に求めた。 (宗岡博之)

生徒の感想

大学入試へ時事に強くなりたい石児美由布さん(16)

 新聞記事は難しいけど、丁寧に書かれていて面白い。小論文対策に新聞コラムを読んで書き写すようアドバイスを受けている。私たちの受験のときから大学入試が変わるので、時事に強くなっておきたい。

言葉を仕入れ、小論文対策にする宮本大成さん(16)

 災害の多い日本で、大学が積極的に減災に取り組むのはいいことだと思った。知っている言葉の数が少ないと思うことがあるので、新聞から言葉を仕入れて情報量を増やし、小論文対策にもつなげたい。

避難物資の量、考えさせられた寺谷拓真さん(16)

 ゲーム感覚で防災を学ぶ取り組みについての記事を読み、避難物資の適切な量について考えさせられた。もっと新聞を読んで情報をより良く使い、時事問題について聞かれたら答えられるようにしたい。

活字をしっかり読む習慣付ける篠原陸矢さん(16)

 新聞の文章にはまだ慣れていなかったけど、読んでみると関心が湧いてすらすら読めた。スポーツの記事から入って活字をしっかり読む習慣を付け、しっかり理解していろんな勉強に役立てたい。

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