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大分川ダムの役割学ぶNIEのバックナンバー

大分市鶴崎小学校5年生

建設現場の見学を前に

宿泊研修を前に、大分川ダムについて学ぶ5年生
記事からダムの情報を読み取る
本松健一教諭

 大分市鶴崎小学校の5年生(57人)は6月中旬、のつはる少年自然の家(同市荷尾杵)で、1泊2日の宿泊研修をする。その帰りに、大分川ダム(同市下原)の建設現場を見学する予定。ダム建設の目的や約半世紀にわたる歴史、施設の概要などを事前に知っておこうと、社会科の授業で新聞記事を使って学んだ。

 大分川ダムで実際に水をためる「試験湛水(たんすい)」が始まることを伝えた、2月3日付大分合同新聞朝刊5面の記事を教材にした。本松健一教諭が学校、ダム、少年自然の家の位置関係やダムの完成予想図を示し「そもそも、ダムって何?」と児童に問い掛けると「水を止めてためる」「貯水」などの反応が。

 本松教諭は、結論から先に述べる新聞記事の基本構造を説明。試験湛水の意味をリード文(最初の段落)から読み取るよう指示した。続いて、造る目的や費用、工事の開始時期、貯水量などを質問。児童は記事教材中の「指のマーク」から、大分川ダムについて簡潔にまとめた箇所を見つけ、答えを抜き出した。

 洪水調節や水道用水の確保などを目的に、1970年から995億円の事業費をかけて造られ、大分銀行ドーム13杯分(約2400万立方メートル)の水がたまることなどが分かった。国土交通省九州地方整備局大分川ダム工事事務所のホームページの画像を基に、試験湛水による2月から4月の水量変化を見せると、児童から「おおっ」と驚きの声が上がった。

 本松教諭は「ダム建設には家や田畑、人々の生活などの犠牲があり、工事現場での事故もありました。それでも必要ということで、長い年月をかけ完成を迎えようとしています。今日学んだことを考えながら、ダムを見てきてください」と呼び掛け、授業を終えた。 (宗岡博之)

児童の感想

水がどのくらいたまったかな山地海碧(かいた)君(10)

 ダムにためられる水の量が大分銀行ドーム13杯分と知ってびっくりした。読書が好きなので、記事もすぐに読むことができた。野津原に行ったとき、水がどのくらいたまっているかを見たい。

現在の姿を見てみたくなった稲田理華子さん(10)

 大分川ダムにかかったお金と、今後どう役に立つかが分かり、現在ダムがどうなっているのかを見てみたくなった。新聞はおばあちゃんの家で時々見るが、いろんなことが載っていて作る人もすごいと思う。

995億円もかかって、びっくり冨重華那さん(10)

 新聞記事は知らない漢字を読むのとかが結構難しかった。お金が995億円もかかったのにびっくり。1970年から50年近くもかけたダムが宿泊研修で見られるので、楽しみにしている。

記事からいろんなこと知った島凜太君(10)

 何のために造るのか、造るのにお金がどのくらいかかるかなど、記事からいろんなことが学べて楽しかった。記事を読むのは思ったより簡単だったので、学校に届いて読むのが楽しみになった。

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