NIE

「平和のバトン」つなぐNIEのバックナンバー

大分市鶴崎小学校6年2組

戦争について学び発表

「平和」について考えたことを発表する6年生
選んだ生地の感想を話し合う6年生
安達恵教諭

 鶴崎小学校6年2組の25人は5月、修学旅行で長崎を訪問。原爆資料館で語り部の被爆体験を聞き、「平和のバトン」を今後もつなぐよう語り部から託された。

 その後、平和学習とNIEを組み合わせた国語の授業を実施。被爆体験談を扱った大分合同新聞2016年8月8日付朝刊の記事をはじめ、沖縄戦を題材にした記事や、現代の若者の平和への思いを伝える記事など「平和」を扱った数多くの新聞記事を読み、印象に残った記事を児童がそれぞれ選んだ。

 この日は選んだ記事を児童がグループで発表し、他の児童の発表も聞く授業。安達恵教諭が「記事を基に、自分の考えはまとめてきましたね? 友達の考えも知り、平和について考えを広げてください」と児童に呼び掛けた。各児童は「戦争はなくていい。核兵器はいらない」「自分の経験を語り、核廃絶を訴えている人はすごい」「家族を失い、いつまでも心を痛めている人がいる」…。発表を聞いた感想を、ワークシートに書き出した。

 「友達と意見交流はできましたか? 新たに気付いたことや疑問に思ったことを書いてみましょう」と安達教諭。児童は「沖縄には広島、長崎とは違う戦争の跡がある」「平和のバトンをつなげるには、聞いたことを私たちがみんなに伝えなければ」「人の話をよく聞き、勝手な行動をしないことで平和に近づける」などに新たに気が付いた。

 「もう戦争はしてはいけないという思いを強くした。核兵器をなくすために何ができるかを考えたい」「人の意見を聞くと、自分にはない考えが分かる」など、児童数人は学級全員の前で意見発表した。安達教諭は「広がった見方も含めて自分の考えをさらにまとめ、意見文を作っていきましょう」と授業をまとめた。
(宗岡博之)

児童の感想

自分たちが次の世代に受け継ぐ!野地川将汰君(11)

 沖縄戦では自ら命を絶つ人もいて、いやだと思った。修学旅行先の原爆資料館で聞いた「平和のバトンを受け継いで」という言葉がとても重かったので、自分たちが次の世代の人に伝えたいと思った。

劇で伝える中学生、勉強になった羽田優那さん(11)

 修学旅行で行った長崎の原爆資料館で、語り部の人に平和のことを教えてもらったが、劇で原爆や戦争中のことを伝える中学生が県内にいたことは知らなくて、記事を読んで勉強になった。

ニュースでもっと詳しく学びたい遠藤浬美(りみ)さん(12)

 原爆と地上戦で、いろんな人が傷つけられた。修学旅行で知っていたけど、平和を守る厳しさがより分かった。ニュースでもっと詳しくなり、自分たちも平和のバトンをつなぎたい。

被爆者について知らないこと多い久保和希君(11)

 修学旅行で戦争の恐ろしさを学んだけど、いろいろな記事にも被爆者のことが書いてあって、知らないことが多かった。新聞は家で毎日読んでいるけど、平和についての記事を積極的に読んでいきたい。

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