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生活に応じたサラダは?NIEのバックナンバー

別府溝部学園高校3年3組

メニュー作りに試行錯誤

どんなサラダがいいかグループで話し合う生徒
別府溝部学園高校・阿部智実先生
グループで考えたサラダを発表する生徒

 別府溝部学園高校食物科の生徒は専門科目で調理の実技だけでなく栄養、健康、安全、衛生など、食を取り巻く環境についても幅広く学んでいる。3年3組の33人を対象に4月下旬、新聞記事からサラダへの消費者ニーズを学び、年齢やライフスタイルに応じたメニューを作る授業があった。

 教材は、美容や健康志向の高まりを背景にサラダに力を注ぐ専門店やコンビニなどの動きを取り上げた、大分合同新聞4月10日付朝刊の記事。「記事が伝えたかったことは何でしょうか?」と阿部智実先生が問い掛けると「野菜摂取が手軽」「女性に人気」などの反応が返ってきた。

 六つのグループごとに▽新入社員▽共働き夫婦▽高齢者▽プロ野球選手▽1人暮らし大学生▽単身赴任の会社員―の設定を割り振り。それぞれに合ったサラダをイメージし、使う野菜やドレッシングを考えてもらった。「単身赴任の人が、時間かけて料理するかなあ?」「緑黄色野菜が必要だよね」「おかずとして食べるのか、サラダを主食にするのかで入れる食材が変わってくるなあ」など、意見を出し合う生徒たち。

 考えたサラダをグループごとに発表した。高齢者向けに考えたグループは、ご飯やみそ汁と合わせてバランス良く栄養が取れるよう水菜、赤タマネギに豚ばら肉を交ぜ、さっぱりとしたカボスポン酢で味付けしたサラダを提案。新入社員向けには彩り豊かに食欲もそそる組み合わせになるよう、鶏のささ身肉にパプリカ、トマト、ごまドレッシングのサラダを考えた。

 「どのグループも消費者ニーズを考え、食べる人の顔を思い浮かべてメニューを作れたようですね」と阿部先生。他のグループの視点も含めて今後の調理実技に生かすよう求め、授業を終えた。(宗岡博之)

生徒の感想

グループ学習勉強になった平野絢音さん(18)

 コンビニが野菜サラダに力を入れているのに驚いた。グループワーク自体をあまりやったことがなく、他の人の意見を聞くことで自分の視野も広がり、勉強になった。

しっかり読み取る力を習得清水雄太さん(17)

 新聞はこれまであまり読んでいなかったが、授業で読んでみて、しっかり読み取る力が少しついた気がする。経済の記事に注目してみたくなったので、気を付けて見てみたい。

ユニークな商品の現状理解山本拓実さん(17)

 野菜とドレッシングの組み合わせを変え、ユニークな商品を出している現状が記事から分かった。調理師になるのに必要な調理や栄養の勉強をしっかりしたい。

関心高まるもの、開発したい西村優里さん(17)

 サラダがより手軽に食べられることが記事から分かり、体に良くていいなと思った。もっとおいしくて関心も高まるサラダを開発できるよう、これからの授業でしっかり学びたい。

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