飛び出せ学校

臼杵市福良ケ丘小5年 歴史への理解深める飛び出せ学校のバックナンバー

防空壕を見学する児童ら
新聞を広げて記事を探し、新聞の特徴を学習

 歴史深い城下町や臼杵川を望む高台に位置する臼杵市福良の福良ケ丘小学校。「地域の戦争遺跡について発信することで、平和を伝えていきたい」と新聞作りに乗り出した5年生=当時=19人は、取材を通して地域の歴史に関する知識を深めた。

 2021年5月、同校に植えられている山王神社(長崎県)の被爆クスノキの子ども「福太郎」について、内藤多賀子さん(66)にインタビュー。被爆当時のクスノキの状態や、福太郎が同校に植えられるまでの経緯などを学んだ。

 同6月には、市内の福良天満宮の下にある防空壕(ごう)を訪れた。管理者の斎藤行雄さん(61)に案内してもらい、隅々まで見学。命を守る工夫や生活しやすい設計がなされていることを理解した。

 市内での空襲体験を基に作られた紙芝居で「空襲が残した恐怖」について学習。戦争の悲惨さや戦後も続く悲しみについて触れられた作品を通して、平和の尊さを再認識した。

 新聞を完成させた子どもたちは、大きな達成感を得た。きちんと相手の話を聞き、取材する技術も身に付けた。当時の担任の西嶋沙樹教諭(42)は「興味を持って取材し、今後は自分たちが伝える側になりたいとの思いを強めてくれた」と喜んだ。

 大分合同新聞社臼杵支局の衣笠由布妃記者(34)が取材の仕方をアドバイス。見出しの付け方やレイアウトの基本は同ニュース編集部(当時)の平尾将俊記者(36)が指導した。




新聞作りの様子(動画)

子どもたちが作った紙面

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