飛び出せ学校

佐伯市切畑小5年生 先人の知恵と努力に感謝飛び出せ学校のバックナンバー

田んぼで説明を聞く児童ら
見出しのアイデアを出し合う

 佐伯市弥生門田の切畑小学校は、1級河川「番匠川」の雄大な流れと広大な水田に囲まれている。「おいしい食べ物や祭りなど、地域の魅力を発信したい」と新聞作りに乗り出した5年生15人は、取材を通して、豊かな故郷が先人の知恵と努力で築かれていることに驚いた。

 5月、郷土の歴史について宮明邦夫さん(63)にインタビュー。「切畑」という地名の由来を説明してもらい、かつては水不足でわずかな畑しかなかったことを知った。苦労して常盤井路を引き米作りを始めた昔の人に感謝し、水を大切にする気持ちを新たにした。

 7月には洞明寺を訪問。清松寛哲住職(52)から、重い税に怒った農民が起こした騒動の舞台となったことや、毎年1月の祭り「初大師」に多くの人が訪れることを教わった。8月は農事組合法人「王冠」代表の田原俊秀さん(66)に話を聞き、農業への理解を深めた。

 「どれを取材したらいいかな」―。次々と新しい発見があり、子どもたちは活発に意見をぶつけ合った。何度もやり直しながら全員が記事を書き、「納得いく新聞ができた」と胸を張る。矢田みゆき教諭(52)は「歴史を深く学び、地域の一員として成長してくれた」と目を細めた。

 大分合同新聞社南部総局の小松和茂記者(38)が取材の仕方をアドバイス。見出しの付け方やレイアウトの基本は、同ニュース編集部の佐藤晋記者(40)が指導した。





新聞作りの様子(動画)

子どもたちが作った紙面

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