飛び出せ学校

日田市いつま小5、6年 「くにち」の歴史学ぶ飛び出せ学校のバックナンバー

宮本記者から新聞記事の書き方などについて学ぶいつま小の児童
記事の内容がひと目で分かる見出しを付けようと話し合った

守りたい地域の宝

 のどかな田園地帯が広がる日田市天瀬町五馬(いつま)地区。同地区では五穀豊穣(ほうじょう)などを願う秋祭り「五馬くにち」が150年以上前から続いている。10月中旬から下旬にかけ、本城、塚田、出口(いでぐち)、五馬市の4集落で行われる「くにち」の歴史や魅力を伝えようと、5、6年生18人が新聞作りに挑戦した。

 「地区外の人に知ってもらうため、祭りに関わる地域の人の思いを聞いて分かりやすく紹介しよう」。大分合同新聞社日田支社の宮本穏裕(やすひろ)記者(27)からインタビューの仕方や記事の書き方を教わった。児童は、伝統を受け継ぐ人たちに取材しようと、集落ごとのグループに分かれて教室を飛び出した。

 天瀬公民館の高倉誠二館長(67)や各地区の代表に話を聞き、県の無形民俗文化財に指定されている「本城くにち楽」など四つのくにちの由来、民俗芸能の「楽」について学んだ。

 代表者から「昔に比べると祭りに関わる人が減っている」「くにち楽は絶対に残したい。そのためにみんなで知恵を出し合う必要がある」と聞き、祭りを次世代につなぐ後継者確保が課題であることを知った。実際に参加している児童もいて、取材をきっかけに「身近な地域の祭りを大切したい」との気持ちが芽生えた。

 大分合同新聞社編集局の佐藤一郎編集委員(52)から分かりやすい見出しの付け方やレイアウトの基本を聞いた。取材ノートを見て記事にまとめ、カラフルな見出しとイラストを添えた。知恵を絞り、地域の宝が詰まったオリジナルの紙面が完成した。

新聞作りの様子(動画)

子どもたちが作った紙面

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